IW Contemporary Film Presets
- ダウンロード商品¥ 1,540
薄暗い場所での鑑賞時の「見え」をロジカルに追求したフィルム調のLightroomプリセットです。 ※2023/11/27、2,200円から1,540円に価格改定しました。
鑑賞のためにロジカルにデザインしたフィルム調Lightroomプリセット
写真のスタイルを決める4種11バリエーションをIW Contemporary Film Presets、それらを適用する写真にあわせて調整するツール系(というほどでもないですが)をIW Tone Controlsとした構成になっています。
IW Contemporary Film Presetsの基本スタイル
いわゆるフィルム調プリセットの一種ですが、フォントファミリーの様に一連のファミリーとして扱えるように色調は揃え、Reversal VVDを除いて控え目なコントラストながらクリアに前景と後景を分離できるようにデザインしています。(特にLogiClear) また、プリセットを適用した時点で多くのパラメータが編集された状態となってしまうと、ユーザーの調整幅が狭められてしまうため極力少ないパラメーターで効果を出すようにしています。そのためいくつかのパラメーターはシビアな調整がされていますので不用意に値を変更すると大きくバランスを崩してしまいます。(使用上の留意点は後述します) 参考までに上に掲載したビフォー・アフターでは3クリックほどの作業で仕上がりました。その間、部分補正や明瞭度やかすみの除去といったディテール調整は行っていませんので、ここからより入念に仕上げていく作業的余地を残しています。
IW Contemporary Film Presetsのデザイン
ファミリー全体で概ね共通のトーンカーブを持っています。このトーンカーブではシャドウ側を若干フェードさせて完全な黒が出ない設定になっています。これはフィルム的な演出面も理由のひとつですが、完全な暗黒を表現するためのマージンでもあり、プリントを展示・鑑賞するための配慮でもあります。 プリセットファミリーの中で最も新しく作られたLogiClearはその名の通り、視覚的な効果のロジックを積み重ねてできあがりました。先述のトーンカーブもそのひとつですが、もう一つの重要なパラメーターが暗い場所(夜のリビング、展示会場、またはダークモードのスクリーンの中)での鑑賞を想定した抜けの良い仕上がりを作ります。
各プリセットについて(IW Contemporary Film Presets)
■ IW Cinema I / II / III フジフイルムの「エテルナ」に近いエフェクトを他のカメラでも使いたいという気持ちから作ったスタイルです。このプリセット群のカラーバランスを決定付けた最初のスタイルです。 ■ IW LogiClear (Base) / (Cool) / (Serious) / (Warm) 最新のスタイルです。カラーバランスについてIW Cinemaを引き継いでいますが、基準としたのは実際の映画。実際に複数の映画で表現されるのシーンや視覚効果を分析した結果を反映したスタイルです。 ■ IW Reversal STD I / II IW Cinemaから派生したスタイルです。IW Cinemaを基調としながらシネフィルムではなくリバーサル(ポジフィルム)ならばどうなるかという想定でデザインしているので一般的なリバーサル調のスタイルよりも控え目な彩度設定になっています。IW Cinemaに対して光の煌めきを感じやすいセッティングです。 ■ IW Reversal VVD I / II IW Reversal STDから派生したより高彩度のスタイルです。Proviaに対するVelviaと考えれば分かりやすいかと思います。
各プリセットについて(IW Tone Controls)
■ Blue Booster その名の通り各スタイルを適用後に青系成分を強調するプリセットです。 ■ Blue Hour 日の出前、日没後のブルーアワーの光の雰囲気を演出するプリセットです。明暗別色補正を上書きするので IW LogiClearの Base / Cool / Serious / Warm の各スタイルを適用後に使用する場合はその点に留意してください。 ■ Hope Light Blue Hourと同じく明暗別色補正を上書きします。映画の局面を打開するシーンでよく見られる配色を参考にしています。ちょっとしたジョークです。 ■ Sunrise/Sunset Booster I / II その名の通り、朝焼け・夕焼けを強調するプリセットです。明暗別色補正を上書きします。 ■ Tone Compressor (Soft) / (Medium) / (Hard) ハイコントラストでハイライトとシャドウがヒストグラムの両端に偏った写真を中央寄りに圧縮するプリセットです。 ■ Tone Low Boost I / II Tone Compressorはハイライト・シャドウの両面から圧縮しますが、Low Boosterはシャドウのブーストアップのみを行います。
使用上の留意点
基本的にはプリセットをポチポチしていけば数クリックでそれなりに仕上がるようになっていますが、留意しておいて欲しい点がいくつかあります。 露出は事前に補正を ポイントトーンカーブを軸にしたコントラスト設計をしているので、オーバーの写真には不適かも知れません。逆に意図したアンダーの写真の場合、緊迫した映画のシーンの様に重厚な仕上がりを得ることもできますが、基本的にはプリセット適用前に標準的な露出に調整するのがベターです。 ホワイトバランス レンズ補正とホワイトバランスは最初に決めてしまうことをおすすめします。というのもプリセットを適用してからホワイトバランスを調整しようとすると、基準になるポイントが分かりにくくなってしまうためです。だいたいデーライト(昼光:5250Kぐらい)に合わせればバランスがとりやすくなっています。 トーンカーブ LRではトーンカーブはポイントカーブ・パラメトリックカーブの2種が扱える(併用可)ようになっていますが、このプリセット群ではポイントカーブに基本となるセッティングをアサインしています。このカーブを編集すると(おすすめしません)バランスを崩しやすいので適用後にトーンカーブのコントロールをする場合はパラメトリックで行うようにしてください。 ポイントカーブ・パラメトリックカーブについては Imaging World (私のブログ)にて取り上げています。 https://imaging-world.net/editing/20180705_lr-2tonecurves-control/